「中古住宅」ってなに?

中古住宅ってなに?
この記事でわかること
  • 中古住宅のメリット
  • 中古住宅のデメリット
  • 中古住宅が向いている人

こんにちは!あいすです。

こちらの記事では、「中古住宅」の特徴を詳しくまとめています。
「中古住宅」はイメージしやすいと思いますが、実際にどんな特徴があるのかわからない人も多いのではないでしょうか。
そんな疑問を解決できるような内容になっていますので、是非ご覧ください。

それでは、いきましょう!

目次

「中古住宅」とは

「一戸建て」や「マンション」で使われる言葉です。
名前のとおり、過去に誰かが住んでいた住宅を指しています。

日本住宅支援機構(フラット35)では、家が建ってからおおむね2年を超えている場合も「中古住宅」としています。誰も住んだことがない家でも、2年が経過すると「中古住宅」になり得るのです。

家が建ってから年数が経っているので、建物の老朽化により修繕が必要なケースがあります
新築よりも価格が安く、注文住宅と比べ3,000万円以上も安いこともあるとも言われています。物価が上昇している昨今においては、1つの選択肢として有力なものになっていくでしょう。


注文住宅分譲住宅
(集合)
分譲住宅
(一戸建て)
中古住宅
(一戸建て)
分譲住宅
(一戸建て)
購入資金
(平均)
5,436万円5,276万円4,215万円3,340万円2,941万円
参考:令和4年度住宅市場動向調査報告書(国土交通省)
購入資金(平均)
注文住宅5,436万円
分譲住宅
(集合)
5,276万円
分譲住宅
(一戸建て)
4,215万円
中古住宅
(一戸建て)
3,340万円
分譲住宅
(一戸建て)
2,941万円
参考:令和4年度住宅市場動向調査報告書(国土交通省)

「中古住宅」のメリット

① 価格が安い

注文住宅・分譲住宅は『新築』です。そのため、中古住宅の方が価格が安くなります。
家を安く購入できることで、趣味や子ども・老後に充てられるお金が増えます資産形成もしやすくなるでしょう。

また、「一戸建てが欲しいけど、利便性が良い立地もあきらめたくない」と考える人にとっては大きなメリットになり得ます。
利便性が良い場所は土地の価格も高くなるので、全体的な購入額が跳ね上がってしまいます。
中古住宅にすることで上物(建物)の費用を抑えて、土地の購入にお金を充てることができるからです。

国土交通省による「令和4年度住宅市場動向調査報告書」においても、中古住宅を購入した理由で最も多いのは『予算的にみて中古住宅が手頃だったから』となっています。

出典:令和4年度住宅市場動向調査報告書(国土交通省)

② 実物を確認できる

中古住宅は家が建ってからしばらく経っているので、購入前に実際の建物や周辺環境を直接確認できます。
これにより、図面やモデルルームだけでは分からない細かな部分までチェックすることができます

すでに家が建っているので内装や設備の自由度は減ることになりますが、実際に入居してから「思っていたのと違った。こんなはずじゃなかった。」という後悔は、事前の入念な確認により大幅に減らせるでしょう。

③ 物件の選択肢が増える

住みたい場所が人気のエリアだった場合、新築物件が中々見つからないケースがあります。
こういった時、中古住宅を選択肢に加えることで住みたい場所の物件が見つかりやすくなります
「子どもの学区を変えたくない・親が高齢だからなるべく近くの家が良い」といったように、エリアを絞って探すことは少なくないでしょう。
注文住宅・分譲住宅・中古住宅をまんべんなく探すことで、良い土地や物件が見つかる可能性が高まります。

④ 資産価値が高い家に出会えることがある

一戸建てで木造の場合、建物の資産価値は20年でゼロ円になり、最終的には土地の価値のみ残ります。
また、マンションの価値は一戸建てに比べて緩やかに下がっていく傾向にありますが、資産価値が減ることに変わりはありません。
こういった理由から、中古住宅は築年数の経過とともに価値が下がっているので、安く購入できるのです。

ここ数年、都市圏のマンション価格が高騰しています。また、土地の価格も上昇しています。
そのため、中古で安く購入できると今後の不動産価格の上昇によって、購入額よりも高く売れる可能性が高まります

それは中古住宅に限らないんじゃない?

その通りです。注文住宅・分譲住宅であっても、不動産価格が大幅に上昇すれば購入額よりも高く売れる可能性はあります。しかし、中古住宅の方が安く購入できるので、購入額を上回る可能性が高いのです。
安く購入できる理由の1つに、販売する人の事情が挙げられます。

注文住宅や分譲住宅は、ハウスメーカーや工務店などの住宅会社から購入するので、価格にブレがありません。
対して中古住宅は、不動産業者を仲介するものの販売者(一般の人)が値段を設定できます。
そのため、「親の家を相続したけど住む予定がない。遠方に住んでいて、時間も余裕もないし早く売りたいから、すぐに売れる値段でいいや。」などと、値崩れを起こす場合があります

相場よりも安く家を購入できると、すぐに売却額しても購入額より高く売れます。近年の不動産価格のように、家の価値が上がるとさらに売却額は高くなります。
家賃が無料むしろ資産が増えているといった状態になるわけです。夢のようですね。
値上がりするような家もしくは極端に安いような家を購入することは容易ではありませんが、中古住宅は売却額が購入額を上回る可能性が高いということは頭に入れておいても良いでしょう。

「中古住宅」のデメリット

① 修繕やリフォーム費用がかかる可能性がある

中古住宅は、築年数が経過しているので、建物の老朽化により修繕やリフォームが必要になることがあります。「リフォームで新築のようにできるから、家の価格を抑えて中古住宅を購入しよう」と考えていると、高額な修繕費やリフォーム代で結局新築と変わらない出費になってしまったという事態にもなりかねません

また、家のメンテナンスコストは築年数に応じて高くなります。
築年数が10年よりも20年・20年よりも30年といったように、築年数を重ねるほど必要なメンテナンスも多くなるからです。
想定外の出費に困惑しないよう、将来的なトータルコストを考慮して検討しましょう

② 家の性能が低い場合がある

気密性・断熱性・耐震性など、快適に安心して生活するためには、家の性能を高める必要があります
「断熱性能が低くて、冷房が効きづらい」「耐震性が低くて、大きな地震で倒壊する危険性がある」といった状態では、快適・安心な生活ができません。

家の性能は、国が定めた法律などによって決められています。
この基準は年々高くなっているので、築年数によっては低い基準で建てられている可能性が高いのです

日本は地震大国です。過去の経験から、耐震基準を定める建築基準法が定期的に改正されています。
また、ヒートショックなどの死亡事故が増えていることを背景に断熱等級6・7が新設されました。

快適・安心な生活を送るためには、家の性能を上げることが必要です。
中古住宅を選ぶ際には、性能にも目を向けて慎重に確認しましょう。

【用語の解説】

気密性

「家にどのくらい隙間があるか」を示す指標。
気密性が低いと隙間風で外気の影響を受ける。気密性が高い=外気の影響を受けにくいので、快適・省エネな暮らしにつながる。

断熱性

「熱の逃げやすさ・入りやすさ」を示す指標。 
高断熱な家ほど熱の移動を遮断し、家の中の温度を保つことができる。
気密性と密接に関わっており、高気密・高断熱な家が1年中快適な家と言われている。

耐震性

「地震にどれくらい強いか」を示す指標。
地震大国の日本においては、重要視されている。
耐震等級は等級1〜等級3まであり、数字が大きくなるほど地震に強いことを表す。
耐震等級3は、耐震等級1と比べ1.5倍ほど地震に強い。

③ 住宅ローンの審査が厳しい

中古住宅は築年数がある程度経過しているので、建物の価値が低くなります。
そのため、金融機関が設定する担保価値が低く見積もられ、必要な金額を借りられない場合があります
また、「建築基準法の改正前に建てられた家は住宅ローンの申込基準を満たさない」場合や、「構造と築年数により返済期間を短く設定される」こともあります。

他にも、住宅ローン金利住宅ローン控除に制約を受けることもあるので、許容できる範囲なのか不動産業者によく確認しておきましょう。

「中古住宅」が向いている人(注意点含む)

① 予算を抑えたい人

注文住宅や分譲住宅と比べ、中古住宅が最も安く購入できます
そのため予算に限りがある・趣味など他にお金をかけたいことがある人には、中古住宅が向いているでしょう。

思わぬ出費で「やっぱり新築にすれば良かった」とならないよう、修繕やリフォーム費用を事前に確認しておきましょう。将来的なメンテナンスコストも把握しておくと、なお良いです。

② 実物を見て決めたい人

中古住宅は実際の物件を見て決めることができるので、生活のイメージがしやすく入居前と後のギャップが生まれにくいです。
サイズ感やデザイン・日当たりや設備・近所の様子など、事前に確認することで安心して家を購入できます

構造や性能など、目に見えない部分の確認も入念に行いましょう。構造や性能に問題があると安心して生活することができません。
専門家による住宅診断(ホームインスペクション)を積極的に活用することもおすすめします。

ホームインスペクションとは

専門家の見地から、住宅の劣化状況・不具合の有無・改修箇所やその時期と費用などのアドバイスを受けることができます。
引用:日本ホームインスペクターズ協会

③ 親族が所有している空き家がある人

親族の空き家を譲り受けることができると、中古住宅のデメリットを大幅に減らせます。
どんな人が住んでいたのか・どんな構造なのかといった情報が、親族が建てた家だとわかりやすいからです。

他の中古住宅と同様に修繕やメンテナンスは必要になりますが、他の中古住宅と比べて安心感をもって購入することができるでしょう。
デメリットよりも、予算を抑えられるなどのメリットの方が大きくなり得ます

最後に

「中古住宅」の特徴は、下表のとおりです。

スクロールできます
メリット価格が安い

実物を確認できる
物件の選択肢が増える
資産価値が高い家に出会えることがある
デメリット修繕やリフォーム費用がかかる可能性がある
家の性能が低い場合がある
住宅ローンの審査が厳しい
向いている人予算を抑えたい人
実物を見て決めたい人
親族が所有している空き家がある人

中古住宅のメリットは、何よりも価格が抑えられることです。

そのため、

  • 住宅ローンを早々に完済して「家賃のかからない家」が実現できる
  • 家の価格を抑えて、駅近などの利便性が良い場所」に住める
  • 「趣味や子どもに使うお金」が増える

といったような、中古住宅のメリットに惹かれる人も多いのではないでしょうか。
ですが、もちろん中古住宅にもデメリットはあります。

人生で何を大切にしたいのか住まいに何を求めるのか
これらを明確にすることで、自分や家族に合っている住まいがわかります。
中古住宅の特徴を家族で共有しながら、皆さんに合った家づくりを進めていきましょう。

以上です!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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