後悔しない床材選び|フローリングの種類と選び方を徹底解説

いろんな床材の種類と特徴について解説した記事のアイキャッチ画像
この記事でわかること
  • 床材の種類と特徴
  • フローリングの種類と特徴・それぞれにおすすめの人
  • 我が家が選んだ床材・選んだ理由と感想

注文住宅計画中の皆さん。
打ち合わせでは決めることがたくさんあって、正直ちょっと大変ですよね。
今回は、その中でも意外と見落とされがちな「床材選びについて取り上げます。

床材って、あんまり気にしたことなかったかも…

実は、床材には種類もたくさんあるんだよ!

普段あまり意識しないかもしれませんが、床材は毎日肌に触れる部分
お部屋全体の印象を左右する大切な要素であり、快適な暮らしにも直結します。
だからこそ、価格・デザイン・使い心地などを総合的に考えて、後悔のない選択をしたいところ。

この記事では、主な床材の種類や特徴をわかりやすくご紹介、特に「フローリングの種類と選び方」について詳しく解説します。

家づくりを進めるうえで知っておいて損はない内容です。
ぜひ最後までチェックしてみてくださいね!

それではいってみましょう!

目次

床材にはどんな種類があるの?

注文住宅に使われる主な床材の種類を、簡単にまとめてみました!

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種類特徴
フローリング表面が木材の床材。無垢・挽板・突板に分類され、質感や価格帯が異なります。
シート
フローリング
表面が木目調などのシート(化粧フィルム)で仕上げられた床材
耐傷性や防水性が高く、コスパも◎。
クッション
フロア
塩化ビニル製の柔らかいシート状の床材
表面は木目調や石目調のプリントで、クッション性が高く、足腰に優しい。
水に強く安価なため、洗面所やトイレに多く使われますが、傷やへこみに弱い面もあります。
タイル磁器やセラミック製の床材で、水回りや玄関によく使われます。
耐久性・防水性に優れ、デザインも豊富ですが、硬くて冷たいため居室にはやや不向きです。
カーペット柔らかく保温性が高い繊維素材の床材。防音性にも優れており、寝室や子ども部屋向き。
汚れが付きやすく、掃除やメンテナンスにやや手間がかかります。
イ草などで作られた和風の床材。調湿性や断熱性に優れ、ゴロ寝もしやすいのが魅力。
近年は「琉球畳」と呼ばれる縁のない半畳サイズの畳も人気です。
カビ対策や張り替えが必要な点も考慮する必要があります。

このように、床材にはさまざまな種類があり、それぞれに異なる特徴があります。
例えば、「メンテナンスのしやすさを重視するならクッションフロア」、「素材の質感や高級感を重視するなら無垢フローリング」など、用途やライフスタイル、予算とのバランスを考えて選ぶことが大切です

この記事では、これらの床材の中でも特に人気の高い「フローリング」について、その種類や選び方を詳しく解説していきます。

フローリングの種類と特徴

「フローリング」と聞くと、「すべて木でできた床材」というイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。
しかし実際には、フローリングにもいくつかの種類があり、それぞれにメリット・デメリットがあります

無垢フローリング

天然木をそのまま加工して作られたフローリング材です。
本物の木ならではの質感やぬくもりがあり、選ぶ樹種や色によってナチュラルな雰囲気から重厚で高級感のある空間まで、幅広く演出できます。

メリット

  • 本物の木材のため、肌触りや足ざわりが抜群
  • 経年変化によって、時間とともに色合いや風合いの変化を楽しめる。
  • 内部まで同じ素材でできているため、表面に傷や汚れがついても削って補修できる。長く使い続けることができるのも大きな魅力。
  • 木の断熱性により、足元がひんやりしにくく、素足でも快適

デメリット

  • 湿気や乾燥の影響を受けやすく、反りやすい
  • 季節によって膨張・収縮するため、冬場は床材同士の間に隙間ができ、小さなゴミが入り込むことも。
  • オイル仕上げの場合、水滴をすぐに拭き取らないと跡が残ることがある。
  • 定期的にオイルを塗るなど、こまめなメンテナンスが必要な場合もある。
  • 床暖房に対応していない製品が多く、導入できないことがある。
  • ペットの爪傷や粗相によるダメージに弱く、ペットとの相性はやや不向き

※最近は「床暖房対応の無垢材」や「ペット対応の塗装仕上げ」なども一部に存在しますが、選択肢は限定的なので注意が必要です。

挽板フローリング

合板の上に、厚さ2~3mmほどの天然木(挽板)を貼り合わせた複合フローリングです。
見た目や質感は無垢材に近く、木のぬくもりを感じられる一方で、反りや収縮が起こりにくいのが特徴です。
ちなみに住友林業では、1階の玄関ホールからリビングにかけて、この挽板フローリングが標準仕様として採用されることがあります(※樹種による)。

メリット

  • 無垢のような自然な風合いや木目の美しさを保ちつつ、無垢材よりも安定性が高い
  • 湿気や乾燥による「反り」や「隙間」が起こりにくく、季節を問わず快適に使える。
  • 複層構造により、床暖房や電気ストーブなどに対応可能な製品が多い。
  • 無垢材よりメンテナンスが楽で、基本的には塗り直しなどが不要。
  • 木材の使用量が少ないため、コストパフォーマンスに優れ、環境負荷も比較的低い。

デメリット

  • 表面を深く削ると合板が露出するため、傷や汚れの修復が難しい
  • 無垢材に比べると、断熱性や調湿性はやや劣る
  • 木の厚みが限られているため、経年変化(味わい)が少ない
  • 水に強いわけではなく、長時間の水濡れには注意が必要

突板フローリング

合板の上に、厚さ0.2mm~0.3mmほどにスライスした天然木(突板)を貼り合わせた複合フローリングです。
表面は本物の木材を使用しているため木目の風合いがありますが、挽板や無垢と比べると木の厚みはかなり薄く、量産性やコスト面で優れています。
そのため、「見た目は木がいいけど、できるだけコストを抑えたい」という方に人気の選択肢です。

メリット

  • 無垢や挽板に比べて価格が安く、コストパフォーマンスに優れている。
  • 反りや収縮が起こりにくく、気候の影響を受けにくい
  • 施工がしやすく、住宅メーカーや建売住宅での採用例も多い。
  • 表面が天然木のため、合成シートよりも自然な風合いを感じられる。

デメリット

  • 表面材が非常に薄いため、傷がつくと修復が難しく、深い傷では合板が見えてしまう
  • 無垢や挽板に比べると、木の質感・高級感・奥行き感に乏しい
  • 木のぬくもりが感じにくく、足触りがやや硬めで冷たく感じる場合がある。
  • 経年変化による味わいはほとんどなく、使用年数とともに劣化が目立つことも。
  • 摩耗や日焼けに弱い製品もあるため、耐久性の確認が必要。

フローリング3種の比較とおすすめの人一覧

上記で紹介したフローリングの種類別の特徴と、それぞれおすすめの人についてまとめました。

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無垢フローリング挽板フローリング突板フローリング
構造天然木そのもの合板に厚さ2~3mmの天然木を貼り合わせたもの合板に厚さ0.2~0.3mmの天然木を貼り合わせたもの
質感・風合い
木そのものの質感と
経年変化を楽しめる

無垢に近い自然な風合い

やや平面的で
高級感は控えめ
メンテナンス性
定期的なオイル塗装などが必要

特別なお手入れは
ほとんど不要

特別なお手入れ不要で
メンテナンスが簡単
傷への耐性
削って補修できるが
傷つきやすい

大きな傷は目立つ

表面が薄く
傷が目立ちやすい
床暖房対応
非対応の場合が多い

対応している場合が多い

多くの場合対応している
おすすめの人本物の木の質感を
楽しみたい人

素材重視の人
見た目と機能性を
バランスよく求める人
コスパ重視の人
扱いやすさを優先したい人

正確な床材の仕様については、メーカーごと、商品ごとに異なります。
上記の表を目安に、気になるものはハウスメーカーの担当者さんに聞いてみてくださいね。

我が家はこれを選びました!理由と感想

床材の種類やフローリング3種の比較を通して、それぞれの特徴やおすすめポイントをご紹介してきました。
ここからは、筆者が実際にどの床材を選んだのか、理由と感想を交えてご紹介します。

我が家では、用途に合わせて部屋ごとに異なる床材を採用しています
ご自身のライフスタイルや好みに合わせて、「自分だったらどれを選ぶかな?」とイメージしながら読んでみてくださいね。

リビング:無垢フローリング

選んだ理由

我が家では、メインの床材に関しては「床暖房を入れるなら挽板、入れないなら無垢」と最初から方針を決めていました。
冬場に足元が冷たいのは避けたいという理由からです。

結局、床暖房は導入しませんでした。
理由は、ランニングコストやメンテナンス性を考えると、それほど魅力を感じなかったからです。

床暖房を採用しないと決めたことで、選択肢は自然と無垢に絞られました。

  • 断熱性能が高いこと
  • 見た目に重厚感が出ること

これらの理由により無垢に決めました。

ちなみに樹種はナラですが、ナラを選んだのは入居者さん宅の見学に行ったのがきっかけです。
もともと落ち着いた空間を目指していたため、暗い色の樹種にしようかと考えていたのですが、入居者さんのお宅を見た際、「ナラ材のフローリングでも目指していた落ち着きのある空間が十分実現できる」と感じたためです。
経年変化で飴色っぽくなっていくのも素敵だなと思い、ナラを選択しました。

感想

結論から言うと、筆者はこの床材を選んだことに大満足しています!
ただ、人によっては向いていないかも…と感じる点も。

無垢フローリングにして良かったと
思っている点
  • 見た目が圧倒的におしゃれ
  • 経年変化で味が出てくるのを楽しめる
  • 足触りがよく、冬もひんやりしない
注意が必要なポイント
  • 冬は思った以上に隙間が空くので、ゴミが入り込む
  • 食べこぼしや水濡れに気を使う

見た目は「さすが無垢床!」といった感じで圧巻ですが、取り扱いにはやや注意が必要
傷や汚れも味と捉えて使っていける人はいいですが、そうでない人は逆にストレスになるかもしれませんね。
とはいえ、筆者は採用してよかったと思っています

寝室:挽板フローリング

選んだ理由

無垢ほどお金をかけずに、でも高級感のある雰囲気を作りたかった」というのが選んだ一番の理由です。
また、寝室は冬でも素足で歩き回ることが多いので、突板よりも足触りのいい挽板を選びました。
落ち着いた空間にしたかったので、高級感のある「マホガニー」という樹種を採用しています。

感想

マホガニーという樹種が比較的柔らかいということもあり、足触りもよくリラックス出来る空間になったと感じています。
無垢と挽板を並べて見比べれば違いはありますが、挽板単体で見ると十分に高級感があります

  • 見た目は重視したいけど、そこまでお金をかけたくない
  • 無垢は憧れるけど、しっかりメンテナンス出来る自信はない

こんな方にはピッタリだと思います!

やはり挽板フローリングは、見た目・価格・メンテナンス性などのバランスが取れた床材だと思いました。

子供部屋:突板フローリング

選んだ理由

傷ついたり、汚れたりするのを気にせず使いたかったため、住友林業標準の突板フローリングを選びました。
やや赤みがかったナチュラルな色の「クルミ」という樹種を採用しています。

感想

物を引きずって傷ついたり、万が一油性ペンなどで汚してしまったとしても、標準仕様のフローリングなので精神的ダメージが少なくて済みます。(笑)
子供部屋などの「気にせずガンガン使いたい」という場所には、この突板フローリングやシートフローリング、クッションフロアなどをおすすめします。

水回り:シートフローリング

選んだ理由

トイレやランドリールーム、脱衣所などの水回りスペースは、水滴や汚れが付くのが当たり前
そのため、水や汚れに強いシートフローリングを選びました。

感想

表面が木材のフローリングとちがって、気を使わずに使えて掃除もしやすいです。
水回りスペースには木材の使用を避けるのが無難な選択かもしれません。

樹種の選択も重要!

フローリングの種類について紹介してきましたが、木材を多く使用する無垢フローリングや挽板フローリングを選ぶ際には、樹種の選択も重要です。
同じフローリングでも、使われている樹種によって質感や印象は大きく変わります

主な樹種の特徴を簡単にまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください!

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樹種特徴
オーク(ナラ)重厚感と耐久性があり、どんなインテリアにもなじむ王道素材。
ニレ個性的な木目とやわらかさが特徴。やさしい印象を演出。
クルミ柔らかく足ざわりが良い。落ち着いた印象でナチュラル感◎
アッシュはっきりとした木目と白っぽい色味。ナチュラルな雰囲気に演出。
ヒノキ耐久性に優れている。世界で最も優れた針葉樹といわれる。
柔らかくあたたかみがあるが、傷がつきやすい。節がアクセントに。
パインナチュラルな雰囲気で人気。節の多さと柔らかさが特徴。
チェリー経年で赤みが深まる。高級感と上品さがあり、やさしい木目が魅力。
チーク耐久性・耐水性に優れた高級木材。重厚でエキゾチックな雰囲気。
ウォルナット深みのある濃いブラウンが特徴。高級感と重厚感で人気。
マホガニー赤褐色の気品ある色味。高級家具にも使われる格式高い素材。

ちなみに、合板がベースの突板・挽板のフローリングを選ぶ場合、暗い色の樹種を選ぶ際には注意が必要です。
表面が暗い色で、内部が白っぽい色の合板なので、傷が付いた時に目立ちます。
理解したうえで選びましょう!

まとめ|床材選びで後悔しないために

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

床材、フローリングにはさまざまな種類があり、それぞれにメリット・デメリットや個性があります
床材を選ぶ際は、ぜひ以下のようなポイントを意識してみてください。

  • ご家庭のライフスタイル(ペットや子どもの有無、掃除のしやすさ など)
  • 各部屋の使用用途(リビング・寝室・水まわり など)
  • 見た目や質感などの好み
  • メンテナンス性や価格とのバランス

こうした点を踏まえて選ぶことで、「選んでよかった!」と思える床材にきっと出会えるはずです。

この記事が、皆さんの家づくりのヒントになれば嬉しいです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!

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