ハウスメーカーが決められない!最後の1社を決める5ステップを施主が解説

- ハウスメーカーが決められない4つの原因
- 手元の材料を使って最後の1社を決める5ステップ
- 11社から1社に絞った実際の決め方と決め手
こんにちは!住友林業で注文住宅を建てました、あいすです。
注文住宅のハウスメーカー選びって、悩みますよね。
カタログも見た、展示場も回った、見積もりも揃った。それなのに1社に絞れないまま、また週末が終わってしまう。そんな状態で止まっている方も多いのではないでしょうか。



A社もB社も悪くないんだけど、決め手がなくて…



良い点を数えるのをやめると、意外と絞り込めるかも!
打ち合わせに行くたびに結論が変わり、どんどん自分の判断に自信がなくなっている。そんな方もいるかもしれません。ハウスメーカーが決められない原因とやるべきことを、先にお伝えします。
- 決められないのは情報不足ではなく、良い点ばかりに目を向けているから
- 比べるのは「後から変えられない項目」だけにする
- ハウスメーカーを決める日は自分で設定する。営業さんの「今月中なら」に合わせない
新しい住宅会社を探し直す必要はありません。 手元にある見積もりと間取り図を見ながら、最後の1社を決めましょう。
本記事では、家づくり経験者である筆者が、11社から1社に絞った経験をもとに、決められない原因と決め方の手順を解説します。ぜひ最後までご覧ください。
それでは、いってみましょう!
ハウスメーカーが決められない4つの原因
ハウスメーカーが決められない状態には、以下のような共通した原因があります。
まずは自分たちがどのような状況に当てはまるのかを確認してみてください。
ここでは原因の言語化だけに絞り、対策は後半の5ステップでまとめて解説します。
良い点を足し算で数えているから
「A社もB社も悪くない」という状態になっているのは、情報が足りないからではありません。比べ方が足し算の考え方になっているのが原因です。
実際、各社のカタログや提案を見て、良いと思った点を数える方が多いのではないでしょうか。
この数え方をすると、候補に残るような会社はどこも高得点になります。なぜなら、断熱性能も、保証年数も、収納の提案も、それぞれの会社にそれぞれの良さがあるからです。
ハウスメーカー選びの際に、「絶対に譲れないこと」と「できれば欲しいもの」を分けましょう、というアドバイスはよく見かけます。しかし、その優先順位自体がつけられないから決めきれないわけです。
100点の会社を探している限り、候補は絞りきれません。
営業担当者と話すほど最適に見えてくるから
住宅会社のカタログを請求したあと、筆者が一番困ったのは、話を聞いた会社が全部よく見えてくることでした。
ハウスメーカー選び初期の段階で営業さんの話を聞くと、ほぼすべてのハウスメーカーが自分たちにとって最適に見えてくるのです。
このようになってしまう理由ははっきりしています。
営業担当者は、こちらの希望を一通り聞いたうえで、自社ならそれをどう叶えられるかを話すのが仕事だから。「平屋にしたい」と言えば平屋の提案が返ってきますし、「予算はここまで」と言えばその範囲の話をしてくれます。
つまり、会って話した会社の数だけ「自分に合っている会社」が増えていきます。
決め手が見つからないのではなく、決め手が増えすぎて結局わからない状態になってしまうのです。これは意思の弱さが原因なのではなく、誰にでも起きる仕組みの問題です。
疲れて判断能力が鈍くなるから
住宅展示場を回るのは、正直に言うと筆者はすごく疲れました。
対面では断りたくても断りづらい雰囲気がありますし、予約せずに行った展示場では新人営業さんの不慣れな対応になることも多かったです。
疲れているときの判断能力は鈍くなり、無意識に自分がラクな方へ流れていきます。
「もうここでいいか」と流れで決めてしまったり、「今日はもう決めるのやめた」と投げやりになってしまうのも、疲れが原因かもしれません。
決められない原因の何割かは、単純に体力の問題なのだと思います。
だから、最終判断は打ち合わせをはしごした日の夜にはしないでください。判断は、予定を入れていない余裕のある日に持ち越す。それだけで結論が変わることもあります。
展示場に行く前の準備と、当日に気をつけたいことはこちらの記事にまとめています。
夫婦で見ているところが違うから
もう1つよくあるのが、夫婦で意見がまとまらないパターンです。
片方は性能と価格を見ていて、もう片方はデザインと担当者の印象を見ている。この状態で「どっちの会社が正しいか」を話し合っても、結論は出ません。
意見が割れているときに深堀りしてみると、判断の物差しが違うことに気づくでしょう。
どういった基準で見ているかが違うだけなので、お互いに説得し合うより、まず物差しの違いを目に見える形にするのがおすすめです。具体的な解決方法は、後半のステップ4で解説します。
データを見る|家を建てた人の決め手と妥協したこと
ハウスメーカー選びの決め手を数字で具体的に説明できないと、「自分たちの検討は甘いのでは」と不安になりますよね。
ここでは国土交通省の「令和6年度住宅市場動向調査」から、実際に注文住宅を建てて入居した世帯のデータを見てみましょう。
この調査では「なぜその住宅を選んだか」を、会社そのものへの理由と設備・性能面の理由に分けて聞いています。
| 項目 | 順位 | 内容 | 割合 |
|---|---|---|---|
| 住宅の選択理由 | 1位 | 信頼できる住宅メーカー(不動産業者)だったから | 55.3% |
| 設備等の選択理由 | 1位 | 高気密・高断熱住宅だから | 68.2% |
| 妥協したもの | 1位 | 価格(予定より高くなった) | 69.3% |
| 2位 | 住宅の広さ | 39.4% |
※ この調査の対象は、2023年4月〜2024年3月に住み替え・建て替えを行い、自分自身が住む目的で建てた注文住宅に入居済みの世帯です(注文住宅は全国/郵送調査/有効回収数505)
※ 最新の調査結果は国土交通省の公表資料でご確認ください
この表の各項目について、詳しく解説します。
決め手1位:信頼できる住宅メーカーだったから
「信頼できる」というのは、カタログの数値では比べられない項目です。それでも、実際に注文住宅を建てて入居した世帯が、住宅の選択理由として一番多く挙げたのがこれでした。
住宅会社選びの決め手を言葉として表しづらいのは、十分な検討が出来ていないからではありません。比べようのないものを比べようとしているから、言葉が出てこないだけというわけです。
設備等の選択理由1位:高気密・高断熱住宅だから
一方、設備や性能まわりの選択理由としては、高気密・高断熱が1位となっています。これは、数値で比べやすい項目です。
このように、ハウスメーカー選びにおいては、数値で比べられる項目と比べられない項目があります。これを混ぜてしまうと、比較しにくくなってしまうのです。
妥協したもの1位:価格
妥協したものの1位は価格で、実際に建てた世帯の約7割にのぼります。2位の「住宅の広さ」39.4%と比べても、突出しています。
ここで注目したいのは、この調査の選択肢が「価格(予定より高くなった)」であること。つまり、検討していたときの金額より、実際は高くなった人が多いということです。
見積もりの金額は、条件が変われば動きます。 最初に出された見積もりの金額の安さだけで住宅会社を選ぶと、あとから「妥協した」という結果に変わりやすいのはそのためです。
そのため、次の項目で紹介する手順のステップ3では、価格を比べられる形にそろえる方法をお伝えします。
これらのデータから言えることは2つあります。
1つは、決め手は数値で測れる項目だけではないということ。
住宅の選択理由1位の「信頼できる」は、カタログを見比べても点数のつけようがありません。筆者自身の決め手も、あとから思い返すと数値で測れない要素が大きかったです。
もう1つは、価格は動くということ。
だからこそ、数値で測れない項目で会社を絞り、価格は条件をそろえてから最後に見る。この順番にしないと、ハウスメーカーの比較がうまく機能しません。
詳しくは、このあとの5ステップの項目で解説します。
ハウスメーカーが決められないときの5ステップ


さて、ここからがこの記事の本題です。
住宅会社(ハウスメーカーでも工務店でも考え方は同じ)を決める手順を、5つのステップに分けて具体的に説明します。
ここで用意するものは、各社の見積もりと間取り図の2つだけです。
ステップ3の見積もり取り直しには時間がかかるので、全体で1ヶ月ほどみておくと安全です。 今日中に全部終わる手順ではない、という前提で読み進めてください。
それでは、詳しく見ていきましょう。
ステップ1|後から変えられない項目だけ比べる
「A社もB社も悪くない」という状態になるのは、比べている項目が多すぎるからです。
各社のカタログや提案には、比べられる要素がいくらでもあります。ただ、その中には契約後の打ち合わせで変えられるものがかなり混ざっています。
変えられるものまで比べて見ているから、どの会社も一長一短に見えてしまうのです。
そこで、比べる項目を絞ってみましょう。基準はひとつだけ「後から変えられるかどうか」です。
| 後から変えられない (この項目を比べる) | 後から変えられる (比べなくてもいい) |
|---|---|
| 構造・工法 | キッチンや浴室の設備グレード |
| 断熱と耐震の性能水準 | 壁紙・床材 |
| その土地・その予算で出せる提案力 | 照明・コンセント |
| 担当者と設計士 | 外構の一部 |
| 会社の対応体制・アフター体制 | — |
ハウスメーカー選びの段階で比べるべきなのは、左の5項目(後から変えられない項目)だけです。右側(後から変えられる項目)は、契約後に何度も打ち合わせをしながら決めていく部分なので、この段階では判断材料になりません。
この仕分けをするときの注意点が3つあります。
- 1.安全性を担保する最低限の住宅性能は当たり前の項目
-
耐震等級・構造・省令準耐火(火災に強くするための仕様)は、安全に関わる住宅性能の部分です。 これらの項目については「妥協するかどうか」を話し合う対象にはしません。
各社が必要な基準を満たしているかどうかを確認する項目であって、他の項目と天秤にかけて削るべきものではないからです。 - 2.価格は条件を揃えてから比べる
-
価格・総額は、この段階では比べません。ただし「あとで減額できるから」と後回しにしていいという意味ではありません。ステップ3で条件をそろえたうえで、しっかり比較します。
設備は後から変えられるので比較対象から外しますが、価格は外すのではなく、比べるタイミングを後ろにずらすだけです。 - 3.ハウスメーカーでも工務店でも基準は同じ
-
住宅会社の候補にハウスメーカーと工務店が混ざっていても、比べる項目は同じです。 会社の規模ではなく、まずは後から変えられるかどうかで仕分けましょう。
設備のグレードを比べて「A社のほうが良い」と判断してしまうこと。
標準仕様の設備は住宅会社ごとに違いますが、契約後の打ち合わせで変更できることがほとんどです。ここで差がついたとしても、会社選びの理由にはなりません。
ステップ2|良い点ではなく「気がかりな点」を書き出す
比べるべき項目を絞れたら、次は各社の評価をする際に見るべきポイントを考えてみましょう。
良い点を数えるのをやめて、いま引っかかっていることを書き出してみてください。住宅会社選びの段階で気がかりな点は、契約後にもっと不満が大きくなる可能性があります。
具体的には、たとえばこのような点です。
- 質問に対する担当者からの返信が遅い(契約後は1年近く付き合う相手になる)
- 提案が型どおりで、その土地の形や日当たりを活かしていない
- 予算の話になると答えがあいまいになる
- 設計士がまだ決まっておらず、誰が図面を描くのか見えない
ここで書き出した内容は、ステップ4で候補を絞るときに使います。メモに残しておきましょう。
「設備が1世代前の型」など、後から変えられる項目を混ぜてしまうこと。
ステップ1で外した項目は、ここでも見る必要はありません。
書き出した気がかりな点が間取りに関することだった場合は、第三者に見てもらうかどうかを別途判断する必要があります。詳しくは、こちらの記事を参考にしてみてくださいね。
ステップ3|同じ条件で見積もりを取り直す
ここが、時間はかかるけれど大切なステップです。
初期見積もりの金額は、条件を変えれば簡単に数百万円増減します。
我が家が見積もりを依頼した5社のうち、あるハウスメーカーの初期見積もりは予算より約1,000万円安く出てきました。ところが我が家の希望の仕様に入れ替えると、約500万円値上がりしたという経験があります。
別のハウスメーカーは初期見積もりが約500万円予算オーバー。こちらは仕様を削ったら、300〜400万円ほど安くなりました。
つまり、最初に出された見積もり金額の差は、会社の価格の差ではなく条件の差が大きいということ。同じ間取り・同じ性能・同じ設備グレードで見積もりを出し直してもらわないと、比較になりません。
すでに見積もりが同じ条件で揃っているなら、このステップは飛ばして構いません。
見積もりを取り直す時間も気力も残っていないなら、手元にある各社の見積もりを、本体工事費・付帯工事費・諸費用の3区分に分けて比較し直すだけでも十分です。
どの住宅会社が何をどの項目に含めているかが見えてきますよ。
見積書のどこを見比べればいいのかは、別記事でチェックポイントをまとめています。
条件を揃えないまま総額だけを並べ、安い住宅会社を「良心的な会社」と思ってしまうこと。
条件を揃えて比較した結果で、その後の進め方が変わってきます。
価格差がほとんど消えたなら、価格は判断基準から外して、ステップ1・2で残った項目(後から変えられない項目・気がかりな点)だけで決めるといいでしょう。
価格差がはっきり残ったなら、その差額で得られるのは何かを確かめてください。価格差について具体的に言葉にして納得できないと、建てた後の後悔に繋がる可能性もあります。
ステップ4|それぞれが別々に順位をつけてから突き合わせる
家族で話し合うときは、いきなり一緒に考え始めないでください。
以下の2点について、それぞれが別々に書き出してみましょう。相談するのは書き終えてからです。
- 各項目の優先順位:ステップ1でお伝えした「後から変えられない項目」のうち、何が一番大事だと考えるか(1位から順に)
- 項目ごとの各社の合否:自分が1位・2位に挙げた項目について、各社が自分の考える合格ラインに達しているか
たとえば「担当者と設計士」を1位に挙げたなら、その項目についてX社は合格、Y社は不合格、というように各社を判定します。
順位は自分たちの都合、合否は各社の実力です。これを混ぜて考えると客観的に見ることができず、どうしても気に入っている会社を贔屓してしまいます。
それぞれに書き終えたらお互いのメモを突き合わせてみましょう。
優先順位の意見の違いは、「どちらが正しいか」ではなく「何に重きを置いているか」の違いです。片方が担当者を1位に、もう片方が構造を1位に置いていたなら、争点は会社の良し悪しではなく優先順位のほうかもしれません。


ここまで来たら、以下の手順で住宅会社の候補を絞ります。
- 2人の1位と2位の項目のうち、1つでも「不合格」という判断になった会社を候補から外す
- それでも2社以上残ったら、ステップ2で書き出した「気がかりな点」が多い会社から外す
なお、どちらかが1位に置いた項目で「不合格」と判断した会社を候補に残すと、住み始めてから不満が表れる可能性があります。
逆に、2人の上位項目がどちらも「合格」の基準に達している会社なら、大きく期待外れにはならないでしょう。
それでも1社に絞れないときは、ステップ3で条件を揃えた時の総額を見て、差額で何が得られるのかを比べてみてください。
反対に、全社が候補から消えてしまったときは、上位項目に求める水準が高すぎる可能性があります。2位に置いた項目を外して、1位の項目だけで見直してみましょう。
それぞれが順位を書き終える前にお互いの説得を始めてしまうこと。
先に説得が始まると、意見が強い方に引っ張られてしまいます。
もう1つは、2人とも「不合格」という判断を下した会社を「総合点では悪くないから」と残してしまうことです。
ステップ5|住宅会社を決める日を自分で設定する
最後のステップは、期限の決め方についてです。
住宅会社選びの段階で、よく「今月中のご契約なら値引きできます」などという話が出てきますが、その背景には、月末や決算期に契約をまとめたい会社側の事情があります。
これについての対処方法はシンプルです。営業側が締め切りを誘導するより先に、自分たちで「住宅会社を決める日」を決めてしまいましょう。
決める日が先に設定されていれば、考えることは「その日までに判断材料を揃える」ことだけになります。
値引きの締め切りは、間に合えば使える条件のひとつとして考えておく程度で、「住宅会社を決める日」を前倒しする理由にはなりません。
締め切りに間に合わないなら、その値引きは見送る。納得できないまま契約するより、そのほうが安全です。
契約前最後の打ち合わせに行く前に契約前の確認を済ませておくと、当日は住宅会社を決めることだけに集中できます。
値引きの締め切りと、自分たちが納得できているかを同じ天秤で考えてしまうこと。この2つは別々に判断しましょう。
それでも決まらないなら担当営業以外の人に相談
前述した5ステップを試してもまだ住宅会社が決まらないときは、情報を足すのではなく、相談する相手を増やしてみましょう。
相談する相手によって、得意なことやデメリットが違います。
| 相談相手 | 得意なこと | 苦手なこと |
|---|---|---|
| ハウスメーカーの営業担当者 | その会社の詳細を説明し、条件を詰める | 他社についての説明 (相談に対する返答は自社の話) |
| 一括資料請求サイト | 候補となる住宅会社のカタログを集める | 住宅会社の候補を絞ること (直接相談できないサイトも多い) |
| 特定のハウスメーカーの営業ではない相談相手 | 予算と希望のバランスを客観的に見る | 提携外の住宅会社を紹介すること |
| 家族・友人 | 気持ちの整理 | 判断材料を出すこと (住宅会社選びの物差しが違うため) |
特に、特定の住宅会社の営業担当者に相談するのと、それ以外の人に相談するのとでは、得られるものが大きく変わります。詳しく解説します。
営業担当者への相談で得られるのはその会社の情報だけ
住宅会社の営業さんは、家づくりの知識という点ではとても頼りになる相手です。ただ、住宅会社の絞り込みが目的の相談相手としては向いていません。
なぜなら、立場上どうしても自社をすすめることになるからです。
これは営業さんが不誠実だという話ではありません。
「A社とB社で迷っています」とA社の営業に相談すれば、A社を選ぶ理由が返ってくる。それが仕事だから当然のことです。
一括資料請求サイトは絞り込む段階には向かない
一括資料請求サイトは、複数の住宅会社のカタログを一度に請求できる、便利なサービスです。
筆者は公式サイトから直接カタログを請求しました。その結果、営業の電話とDMが増えて対応が大変になってしまい、一括請求サイトを使えばよかったと後悔しています。
ただし、一括資料請求サイトが役立つのは、住宅会社の候補を集める段階の話。すでに2〜3社まで絞れている段階で資料請求に戻っても、候補が増えるだけで決着はつきません。
候補を集める道具と絞る道具は別、と割り切りましょう。
担当営業以外の人に相談すると判断材料が増える
特定のハウスメーカーの営業さんでも、家族でもない人に、予算と希望のバランスをチェックしてもらう方法もあります。
どこか1社を売る立場から離れた相手なら、「A社の見積もりに入っている項目が、B社には入っていない」といった、自分たちだけでは気づけない指摘が返ってきます。
担当営業以外の人に相談することで増えるのは、住宅会社の候補ではなく、いま手元にある各社のプランへの指摘です。
我が家が住友林業で注文住宅を建てたときの担当営業さんが「のらさん」でした。のらさんはその後独立して、現在はどのハウスメーカーにも所属せず、個人で家づくりの相談窓口を運営しています。
住友林業と三井ホームで約20年営業をしてきた人なので、絞りきれていない候補を第三者の目で見てもらうこともできます(相談は無料です)。
無料の相談は、相談者さんが成約したときに、住宅会社側から運営者へ報酬が支払われる仕組みで成り立っています。
そのため、紹介してもらえる会社の範囲は限られる可能性があることを知ったうえで、相談窓口を利用するほうが安心です。
家族や友人へ相談するという方法は、気持ちの整理をするのには役立つかもしれませんが、物差しが違うため判断材料はあまり増えません。誰に相談したとしても、最終的に決めるのはあなた自身です。
【体験談】我が家が11社から1社に絞るまで
ここからは我が家のハウスメーカー選びの体験談をご紹介します。
カタログ請求から住友林業に決めるまで約3〜4ヶ月
我が家のハウスメーカー選びは、次のように進みました。
| 段階 | 社数 |
|---|---|
| カタログ請求 | 11社 |
| モデルハウス見学 | 7社 |
| 見積もり依頼 | 5社 |
| 最終候補 | 3社 |
| 契約 | 1社 |
| 比較検討期間 | 約3〜4ヶ月 |


このように、11社から1社まで絞り込むのに、約3〜4ヶ月かかっています。
「3ヶ月間も決まらないのは長すぎるのでは」と焦っている方もいるかもしれませんが、その必要はありません。1ヶ月で決めた人も1年以上かけた人もいるなかで、数ヶ月間というのは特別長いわけではありません。
ただ、我が家のハウスメーカー選びは順調に進んだわけではありません。
1日に3社との打ち合わせの予定を詰め込んで、一日の最後の1社と打ち合わせするときには疲れ果てて、話が頭に入らなかったこともあります。
見学や打ち合わせは1日2社まで、午前と午後に分けるのがおすすめです。
住宅展示場の回り方で失敗した話は、こちらの記事に詳しくまとめています。
実際に比較検討した5社がどこで、それぞれどんな特徴があったのかはこちらの記事にまとめています。
決め手|平屋の提案・構造の説明・担当者と設計士
最終候補の3社から1社に決めるまでは、見積もりの金額を調整しながら、納得できるまで情報を集めて比較しました。そのあたりの具体的な進め方は、見積もり比較からハウスメーカー決定までの流れにまとめています。
最後に決め手となったのは、次の5点でした。
- 希望していた平屋の提案力が優れていたこと
- 構造の説明に説得力があったこと
- 担当営業さんの人柄
- 優秀な設計士さんがついたこと
- 予算内で調整できたこと
実際にハウスメーカーを決める際に、本記事で紹介したような「後から変えられない項目で選ぼう」という考えがあったわけではありません。
今振り返ってみると、結果として決め手は後から変えられない項目だった、という流れです。
設備のグレードや壁紙の色は、決め手となった5点のどこにも入っていません。
最終的に住友林業を選んだのは、平屋を建てたい・この土地・この予算という条件での結論です。もし都心に建てるなら、別の会社を選んでいた可能性もあります。
合う会社は人によって違うので、他人の決め手をそのまま参考にしても、あなた自身の答えにはなりません。
参考にすべきなのは、決め手そのものよりも決め方のほうです。
よくある質問(FAQ)


まとめ:ハウスメーカーは足し算ではなく引き算で決める
この記事では、ハウスメーカーが決められない原因と、最後の1社を決めるための5ステップについて解説しました。
ハウスメーカーが決められないのは、情報が足りないからではありません。良い点ばかりに目を向けているから、候補がどこも同じくらい良く見えてしまうのです。
あらためて、ポイントを整理します。
- 良い点を足し算で数えている
- 営業担当者と話すほど「自分に合っている会社」が増える
- 展示場の訪問や打ち合わせの疲れが抜けていない
- 夫婦で見ているところが違う
- 後から変えられない項目だけ比べる(構造・工法/断熱と耐震の性能水準/提案力/担当者と設計士/会社の対応体制)
- 良い点ではなく「気がかりな点」を書き出す
- 同じ条件で見積もりを取り直す(最初に出た金額の差は、会社の価格の差ではなく条件の差)
- 家族それぞれが別々に優先順位をつけてから突き合わせる
- 住宅会社を決める日を自分で設定する
設備のグレードや壁紙の色などは、契約後の打ち合わせでも調整できます。会社選びの段階では、比べる必要はありません。
上記の5ステップを試しても決まらないときは、情報を足すのではなく、営業さん以外の人に最後の1社の決め方を相談するという方法もあります。相談することにより、いま手元にある各社のプランへの意見やアドバイスをもらえます。
まずは、比べる項目を「後から変えられないもの」だけに絞ってみてください。 カレンダーに「住宅会社を決める日」も書き込んでしまいましょう。
この2つを終えるだけで、次の打ち合わせは「話を聞く場」から「確かめる場」に変わります。



あなたの家づくりを応援しています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!

















