※大金持ちでお金に困っていない・使いきれない資産がある人はスキップしていただいて構いません。
- 予算を把握しよう!
- お金の話は超重要
- 住宅ローンで苦しむ人生を避けるコツ
こんにちは!あいすです。
今回は、注文住宅を購入するうえで大切なはじめの一歩について触れていきます。
『はじめの一歩』それはズバリ!家を購入する予算を把握するということです。
お金の話?固い話は嫌だな。
おしゃれなデザインとか間取りの話が聞きたいよ…
お金の話は超重要だよ!!!
ここでしっかり考えておけば、後が楽になるよ。
注文住宅は高額です。
なんとなくの予算感で購入してしまうと住宅ローン返済に苦しめられます。
最悪の場合、住宅ローン破綻にもなりかねません。
固くてつまらない話になるかもしれませんが、予算の把握はとても大切です。
慎重かつ冷静に検討していきましょう。
それでは、いきましょう!
予算把握が必要な理由
① 注文住宅は特に高額
持ち家には、注文住宅・分譲住宅・中古住宅があります。 その中でも、注文住宅が最も高額です。
注文住宅 | 分譲住宅 | 中古住宅 |
---|---|---|
6,787万円 | 4,747万円 | 3,141万円 |
また、「住宅購入費」は人生の3大支出とも言われています。
それほど高額なマイホーム。今まで払ったことのない金額の契約を結ぶわけです。
高額すぎて具体的なイメージが沸かず、またハウスメーカー・工務店にいいように言われて、住宅ローン返済に苦労する生活になってしまうことも少なくありません。
住宅購入資金を冷静に判断するために、「いくらまでだったら払えるのか」「毎月の返済額がいくらであれば余裕のある生活ができるのか」と事前に把握しておくことが大切です。
② 借りられる金額と無理なく返せる金額は違う
住宅ローンの「借りられる金額」と「無理なく返せる金額」は異なります。
子どもの教育や親の介護など、将来にどんな出費が発生するのかわかりません。
そのため、マイホームを購入する際には『無理なく返せる金額』で予算を立てる必要があります。
無理なく返せる金額は『返済負担率』で求められます。
返済負担率とは、年収に占める毎年のローン返済額のこと言います。
一般的に、金融機関から借りられる金額=35%・無理なく返せる金額=20%〜30%と言われています。
借りられる金額 | 無理なく返せる金額 | |
---|---|---|
返済負担率 | 年収の35% | 年収の20%~30% |
例えば、年収が700万円の場合
毎年の返済額 | の返済額 毎月 | 返済負担率 | |
---|---|---|---|
借りられる金額 | 245万円 | 20万円 | 35% |
無理なく返せる金額 | 175万円 | 15万円 | 25% |
※この場合、「借りられる金額」と「無理なく返せる金額」は、1年間で70万円もの差が生じます。
ハウスメーカーや工務店・住宅ローンの金融機関は、できる限り多くの金額を貸した方が儲かります。
「あなたの年収であれば、●●万円まで借りられますよ。」という言葉は鵜吞みにせず、『無理なく返せる金額』を自分自身で把握しておきましょう。
③ 金利上昇のリスク
国土交通省の「令和4年度住宅市場動向調査報告書」によると、住宅ローン借入世帯の78.6%が『変動金利』を選んでいます。
近年は金利が低かったので変動金利を選ぶ人が圧倒的に多いですが、変動金利には金利が上昇して返済総額が増額するリスクもあります。
2024年3月の金融政策決定会合で、日本銀行はマイナス金利政策の解除を決定しました。要するに、金利引き上げの決定がされたということです。
2024年6月時点で住宅ローンの変動金利に大きな影響はありませんが、およそ17年ぶりの日本銀行による利上げ。今後さらなる利上げにより、住宅ローンの変動金利にも影響がでてくるのではないかとも言われています。
変動金利は、金利が低いので住宅ローンの総返済額を抑えられます。
その一方で、金利が上昇すると住宅ローンの総返済額が増額するデメリットもあります。
今後の金利は誰にも予想できません。
しかし、住宅ローンの支払いが滞ることは避けなければなりません。
そのためにも、金利上昇のリスクを考慮した余裕のある予算がとても大切です。
④ 住宅ローン破綻
住宅ローンの支払いができなくなることを『住宅ローン破綻』と言います。
住宅金融支援機構の「2023年度投資家向け説明資料」によると、2022年度のリスク管理債権は3.05%になっています。
- リスク管理債権
-
破産や滞納などにより、予定通りの回収ができなくなった債権のこと。
つまり、100人に3人の割合で住宅ローン破綻がおきていることになります。
住宅ローン破綻がおこると、最終的には競売にかけられて退去しなければなりません。
さらには、住宅ローン残高よりも落札額が少ない場合、残りの住宅ローンも支払う必要が出てきます。
とても悲しいね…
怖がらせてごめんね。
でも、予算の把握がちゃんと出来ていれば大丈夫だよ!
住宅ローン破綻を避けるためにも、予算の把握は入念に行いましょう。
やりすぎるくらいが丁度良いかもしれません。
予算把握の流れ
各項目を、さらに詳しくみていきましょう。
STEP1:家計の収支を確認
予算把握の土台は家計管理です。
- 何にどのくらい使っているのか(支出)
- 給料はどのくらいか(収入)
抜け漏れなく把握することで、正確に予算を立てることができます。
ExcelやGoogleスプレッドシートを活用して家計簿を作成。
もしくは、マネーフォワードMEで家計簿を自動管理。
STEP2:無理なく返せる金額を知る
年収の20%〜30%が無理なく返済できると言われています。
年収と手取りは違います。手取りとは、税金などが差し引かれて口座に振り込まれる金額です。
手取りであれば、30%を掛けて計算しましょう。
年収がすぐにわかる場合は、年収に20〜25%を掛けても構いません。
手取り × 30% = 無理なく返せる金額(年額)
手取り × 30% =
無理なく返せる金額(年額)
無理なく返せる金額(年額)を12で割ると、毎月の無理なく返せる金額がわかります。
STEP1で把握した家計の住居費(家賃・駐車場代など)を無理なく返せる金額に置き換えましょう。
置き換えた結果、毎年・毎月の収支がマイナスになった場合は、無理なく返せる金額ではないということになります。
この場合、注文住宅を無理なく購入するためには、収入アップや生活費を見直す必要があります。
STEP3:住宅ローンのシミュレーション
シミュレーションサイトを活用して、住宅ローンの借入可能額や毎月返済額を調べてみましょう。
金融機関や不動産サイトなど、 [住宅ローン シミュレーション] と検索すると様々なサイトが出てきますが、
モゲチェックが圧倒的におすすめです。
- 2つ以上のサイトを活用して信頼できる情報か確認しましょう。
- STEP1〜2で把握した金額も踏まえて、住宅ローン返済の具体的なイメージをしましょう。
STEP4:簡易ライフプランの作成
今後の大きな支出を組み込んだライフプラン表を作成しましょう。
ライフプラン表といっても、手書きやExcelなど簡易的なもので構いません。
現時点では「無理なく返せる金額」でも、ライフスタイルの変化で苦労したくはありません。
人によって住宅購入のタイミングは異なります。
- 子どもが生まれる
- 私立大学や留学などの高額な教育費がかかる
- 定年で収入が減る
こういったある程度予測できる未来の費用は、あらかじめ考慮してライフプランを作成しましょう。
STEP1~3を踏まえてライフプランを作成することで「毎年●●万円の支払いは可能だな」「毎月●●万円の支払いであれば、教育費として△△円貯金できるな」と、より正確な予算を把握することができます。
♦ 番外編(FP相談)
資金計画に関する相談に乗ってくれるFP(ファイナンシャル・プランナー)という資格を持った人がいます。
- FP(ファイナンシャル・プランナー)とは
-
人生の夢や目標を叶えるための資金計画を立て、経済的な側面から実現に導く方法(ファイナンシャル・プラニング)により、相談対応やサポートをする専門家のこと。
引用:日本FP協会
ハウスメーカーや工務店から「無料でFP相談が受けられる」と勧められることがあります。
えっ、
それならプロに任せればいいんじゃ・・・?
ココマデノドリョク泣
実は、最初からFPに相談するのはおすすめできないんだ。
STEP1〜STEP4まで、予算を立てるのは根気が必要です。
数字をたくさん使うので、拒否反応を示す人もいるかもしれません。
しかし、「無料でFP相談」という言葉には立ち止まってください。
FPも仕事です。本来は、無料相談なんてありえません。
無料相談=良かった!すごい!
ではなく、
無料相談=怪しい。どこから報酬出ているんだろう?
と考えてみてください。
家を購入するうえで、予算の把握はとても重要です。
無理な予算で購入してしまうと、後々苦労することになります。
大変かもしれませんが、楽をせずに自力で把握していきましょう。
自力で予算を把握できた後に、答え合わせの意味合いで無料相談を受けることはおすすめできます。
FPに相談した結果、自分が出した予算と同じような助言であれば、より安心できます。
万が一、FPから自分で把握した予算と違うことを言われても「どちらが正しいのか」と冷静に調べることができるからです。
最後に
予算の把握がいかに大切なのか、ご理解いただけたでしょうか。
家づくりは楽しいものです。おしゃれな家を見ていると夢が膨らみます。
しかし、価格が高すぎるので支払いの実感が湧きづらいので、気を抜くとすぐに予算が膨れ上がります。
一生に一度の高価な買い物とは言っても、予算オーバーな家だと取り返しのつかないことになります。
だからといって我慢して極端に安い家を購入しても、「もっと●●にお金をかければ良かった」という後悔につながり、人生の満足度は高まりません。
『予算の把握は、自分に合った家を購入するはじめの一歩』です。
予算把握で培った知識は、家づくりを進めていくうえで何度も役に立ちます。
お金の不安が消えることでデザインや設備の打ち合わせ集中することができます。
自分に合った家で自分らしく生活していくためにも、予算の把握は入念に行いましょう。
以上です!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。